二十面相の少年への愛とあの女性への興味の無さ

今回、物的証拠をお見せするのが一番早いと思ったので原作本文をそのまま引用いたします。

 

参照はすべて

図書カード:虎の牙 (江戸川 乱歩)

からとなります。

 

 

 

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魔法博士こと二十面相が(二十面相です)自らの行う魔術ショーで誘拐対象の少年を着せかえる様子。

 

 

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こちらも同じ話から。まんまと攫った幼い男の子を虐げるどころか奇麗に着飾りアジトでもてなす二十面相。

稲垣足穂的な少年愛を感じさせます。稲垣足穂江戸川乱歩とも交友がありましたね。

 

 

以下はおまけです。

最後も同じ話(虎の牙)から。

 

明智に追い詰められた二十面相(明智の姿に変装中)が明智の私宅兼探偵事務所に突入し、あくまで人質目的で妻を誘拐しようとします。

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着替えを一、二枚。

ありがちな悪党みたいに攫った女性をドレス姿に着飾ってやるくらいしてやってもいいのに。本当にほとぼりが冷めたらとっとと帰してしまうつもりだったんでしょうね。

まぁこれらが上の丁重なおもてなしと同じ話(虎の牙)に書かれているので興味の無さが余計に浮き彫りです。大あくびなんかして、原作を通して明智や小林、そして少年たちに対してどれだけ喜色満面で楽しそうにかどわかそうとするか。逐一全部見せたいくらいです。二十面相はまったく無関心なんですよね、この人に対して。

なお、以上が全26巻中唯一の二者の接点です。本当にこれだけです。

「男女アレルギーの腐女子のたわ言だ」と思うなら26巻。読んでごらんなさい。

 

さて、この二人が男同士であればいわゆる「顔カプ」とでも呼ばわれてくさされそうなものですが男と女というだけでこれほど興味のない相手との仲をやたらと勘繰られたりなかば公式のように喧伝されたりして、

 

まこといい迷惑という話です。

 

 

 

余談

今回、件のゲームで再び探偵ネタが取り上げられていると知り再び作品名タグを使用しました。こちらからすると、まさに「これほど興味のない相手との仲をやたらと勘繰られたりなかば公式のように喧伝された」相手です。明智文代に対しての怪人二十面相の無関心さをメディアミックスのみで乱歩を知る人々やもしくはほとんど知らないようなゲームユーザーにも知ってほしいなという考えでタグをつけています。運命の同性に出会った者に異性の茶々入れなど必要ない、というのはご理解いただけるのではないでしょうか?