江戸川乱歩メディアミックスの広報

「乱歩の原作を再現」なのか「乱歩題材の二次創作」なのか

広報の段階ではっきり明言してくれないかなと思います。

 

江戸川乱歩という作家、というかひねくれた語彙選びするなら素材は、横溝正史とかとはもう前提から環境から違うわけで。

クオリティがどうだったとかあのシーンをそう改変したかとかそういう解釈(※)なのか~とかの次元ではなく、名前だけ使った別物をポンと出されるのが珍しくないっていう。

作ってる側はそりゃ作るものは自分たちのもの一つなんでいいのですが、受け手、読者や観客ですね、は数々の地雷原歩かされてうんざりしてるのでお金払って見るようなものはだんだん手が伸びなくなっていきます。

 

という、GWにむけて乱歩の遠隔朗読舞台を企画している劇団がチケットがなかなかはけないという嘆きを目にしての意見でした。

 

江戸川乱歩のメディアミックスにおいては「原作そのまま」というのは明確に売りになります(し、「二次創作」であってもそれと明言し取り扱うカップリングもはっきり公表するのも当然アピールです)。なぜなら江戸川乱歩なので。そういう環境なので。という話でした。

2019年に青プロが企画した朗読劇は時間の関係でかなり短縮されていましたが基本は原作をそのままなぞっていて、素晴らしかったですよ。

 

 

江戸川乱歩の場合は「解釈」でさえ「既存の作家や文化人が語った論説の何を選ぶか」であることが多く、それがまた非常に病的だと思います。三次創作というか。まず江戸川乱歩そのものに向き合ってないと感じます。